【アンケート調査報告#2】相続について、事前に話し合いをしている家族はどれくらいいる?
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日本人の相続財産の約半分は不動産です。相続対策を考えるとき、ポイントとなるのが不動産といえます。
しかし、不動産は他の相続財産と違い、分けにくく、換金しづらい点が特徴の資産です。さらに金額も大きいこともあり、いざ不動産を相続するとトラブルになりがち。できれば、こうしたトラブルは事前に回避しておきたいところです。
この度、弊社ニーズ・プラスと日本トレンドリサーチ社(運営会社:株式会社NEXER)と共同で、全国の男女1,024名を対象に「不動産相続の話し合い」をテーマにアンケート調査を実施しました。
今回のメルマガでは、実施したアンケート結果の内容を中心にお伝えしていきます。
円満な不動産相続を実現するために、ぜひ今回のアンケート結果を参考にしてみてください。
目次
将来、不動産相続の可能性があるか?
アンケートでは、まず始めに、将来的な不動産相続の可能性について聞いてみました。
41.3%の方が「将来的に不動産の相続の可能性がある」と回答しています。
続いて、「将来的に不動産の相続の可能性がある」と回答した方に、相続について家族で話し合ったことはあるか聞いてみました。
51.5%の方が、相続について家族で話し合ったことが「ない」と回答しています。不動産相続という大きなテーマであるものの、やはり相続の話題は後回しになりがちなのがわかります。
一方で相続について家族で話し合ったことが「ある」と回答した48.5%の方に、主にどのようなことを話し合っているか、具体的に聞いてみました。
アンケート結果を見ると、かなり具体的な内容まで話し合いをしていることがわかります。
続いて、不動産相続の話し合いにおいて揉めるようなことがあるか聞いてみました。実際、不動産の相続トラブルは発生しているのでしょうか?
23.4%の方が不動産相続の話し合いにおいて、揉めるようなことが「ある」と回答しています。
具体的に揉める内容も見てみましょう。
- 兄弟が多いので、持ち分の割合(50代・男性)
- 妹二人が介護も何も手伝わないのに、遺産を欲しがっている(50代・女性)
- 土地や貯金の分ける金額、親の言うことがころころ変わる(50代・男性)
- どこを誰に相続させるのか。(50代・女性)
- 土地を所有していますが、姉が土地をなかなか売ってくれない。家を解体して更地にしているのでかなり高い固定資産税を払い続けている。(60代・男性)
やはり、遺産相続の分割について、トラブルが起こりやすいようです。
54.6%が相続について、今後話し合う予定が「ある」
次に「相続について家族で話し合ったことがない」と回答した方を対象に、相続について今後話し合う予定はあるか聞いてみました。
今まで話し合いをしたことがなくても、半数以上の方が今後話し合う予定が「ある」と回答しています。
具体的に、どのようなことを話し合いするのかも聞いてみました。
- 両親が住んでいる家をどうするのか(50代・女性)
- 兄弟との相続について(40代・男性)
- 名義変更の仕方や相続税なと(50代・女性)
- 固定資産の配分。(50代・男性)
- 姉妹がいるので、誰が実家を継ぐのか、あるいは共有するのかなど(20代・女性)
- 相続についてよくわからないのでいろいろ話し合いたいです。(30代・男性)
この他にも、「トラブルなどが起きないために、遺産の分け方を話し合う予定です」といった声が多くありました。
話し合う予定がある人の内容を見ると、不動産相続について問題意識の高いことがわかります。
一方で、不動産相続について「今後も話し合う予定がない」と回答した人も45.4%いるのも事実です。なぜでしょうか?その理由を聞いてみました。
- 相続する人が決まっているので(50代・女性)
- 資産がほぼ無いから。(50代・男性)
- まだ先の話だし、相続する側から話を持ちかけるのは難しい気がする。(40代・女性)
- きっかけがないので話を切り出しにくい(50代・女性)
- 不吉な感じがするので(60代・女性)
本来、相続とは被相続人(亡くなった人)が所有していた財産を、後に残る人が引き継ぐもの。生前からお金の話にからむ相続の話題を、親族間で相談するのは感情的に難しいことが、アンケート調査結果からもわかります。
相続問題を先送りしても大丈夫?
実際のところ、相続問題は同じ親族同士であっても揉めるケースが多いものです。そのため、煩わしい相続問題は先送りにしがち。被相続人である本人も「自分が死んだら、残った人で好きにしていい!」とまで考える人もいるほどです。
しかし、相続問題を先送りしても良いことはありません。例をあげて説明します。
仮にお父様(被相続人)がお亡くなりの後…
奥様(50%)、息子さん(25%)、娘さん(25%)、3人で財産を相続するとします。
相続する財産は「現金、不動産」と2種類あるとしましょう。(実際よくあるケースです)。この場合、種類も性質も違う資産をどのように分割するかで、まず揉めます。親族の中で「自分は現金だけ相続したい」というわけにはいきません。
特に不動産の中でも底地があると、さらに活用の自由度が低い資産ですから、相続トラブルの種になります。相続問題を後回しにして、残された人で決めるのではなく、被相続人の代で決めることが重要になります。
まずは自分の責任で決めて、相続するご家族の方には、その決定に従ってもらう。そのためにも、不動産相続について話し合いの場を持つようにしましょう。
相続を経験した人は「事前に」話し合いをしていたのか?
今度は、すでに不動産相続した方を対象に、事前に話し合いをしていたのか聞いてみました。
33.7%の方が「事前に話し合いをしていた」と回答しています。やはり、不動産相続の話し合いを事前にする人は多くないようです。
そこで、「事前に話し合いをしていた」と回答した方(33.7%)に、事前に話し合っておいた方が良いことはあるか聞いてみました。
80.6%の方が「事前に話し合っておいた方が良いことはある」と回答しています。この結果を見ても、事前に話し合いをすることの重要性がよくわかります。
さらに、事前に話し合っておいた方が良いことを具体的に聞いてみました。
- 複数ある場合の配分方法。税金の問題(60代・女性)
- 土地や家屋のうち、誰が何を相続するかを、事前に話し合って、お互いに納得しておくことが・大事である。(50代・男性)
- 兄弟姉妹がいるなら、相続する人以外の人へのお金の分配。(50代・女性)
- 財産の大まかな振り分けを決める。(50代・男性)
- 土地だけでなく現金などもしっかりと把握すること(50代・男性)
- 誰の名義にしてどのように処分するか(60代・男性)
まとめ:相続対策は早めに準備することが重要
以上、今回は不動産相続の話し合いに関するアンケート調査を行い、その結果についてご紹介しました。
不動産相続はトラブルが発生しやすいものの、事前に相談するケースは少ないことが、今回のアンケート結果からもわかりました。
一方、不動産相続を経験した実に8割の人が、「事前に」話し合いをしたほうがよいと回答しています。
ぜひ、今回のアンケート結果を参考に、不動産相続についてご家族で話し合いをしてみてはいかがでしょうか。
調査概要
- 調査期間:2024年1月
- 調査機関:日本トレンドリサーチ(運営会社NEXER)、株式会社ニーズ・プラス
- 調査対象:全国の男女
- 有効回答数:1,024サンプル
- 調査方法:インターネット調査
- 引用元:
【相続に関する調査】将来的に不動産相続の可能性がある51.5%が、相続について家族で話し合ったことが「ない」 - 調査内容:
質問1:将来的に不動産の相続の可能性はありますか?
質問2:相続について家族で話し合ったことはありますか?
質問3:主にどのようなことを話し合っていますか?当てはまるものをすべて選んでください。
質問4:不動産相続の話し合いにおいて、揉めるようなことはありますか?
質問5:どのようなことで揉めますか?具体的に教えてください。
質問6:相続について、今後話し合う予定はありますか?
質問7:どのようなことを話し合いたいですか?
質問8:今後話し合う予定がない理由を教えてください。
質問9:事前に話し合いをしていましたか?
質問10:事前に話し合っておいた方が良いことはありますか?
質問11:事前に話し合っておいた方が良いことを、具体的に教えてください。
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