借地権について知識を付けておきたいです
昭和初期から土地を借りています。親が所有しているが高齢のため何かあった時の為に知識を付けておきたいです。
- A.
現在、親御さんが借りている土地(借地)も、将来は相続の対象となります。借地権の相続は、所有権を持つ土地と違い、権利関係が複雑となるので注意が必要です。
まず、借地権を相続する場合は、複数の相続人による共有名義で相続するのではなく、単独名義で相続することをおすすめします。理由は、将来借地権を売るのか、住むのか、貸すのか、複数の相続人で意見が一致しないなどトラブルに発展するケースが多くあるからです。
その他、地主さんとの交渉の窓口は誰が担当するのか、地代、税金(相続税)の負担は誰が負担するのかなど、複数で借地権を管理するのは想像以上に手間がかかり、とかくトラブルが起こりやすいものです。
もし借地権についても複数人で相続する場合は、借地権を売却して現金化するのも選択の1つでしょう。分割できない不動産ではなく、現金化することで分割相続が明確に行えます。相続の手続きも、不動産より手間がかかりません(不動産の場合は、相続の申告、登記など手続きが煩雑)。
また、相続を契機に借地権の整理を検討したい場合は、借地の売却経験が豊富な専門の不動産業者に相談してみるのもおすすめです。専門業者であれば、権利関係が複雑で売却が難しい場合でも、様々な選択肢から、適切な対応方法についてアドバイスが可能です。